商品の生産者
地元の特選食材を使った地産地消の店。居酒屋「彩喰楽酒 だい天」
青森県三沢市の中心街にある居酒屋「彩喰楽酒(さいしょくらくしゅ)だい天」はカウンター10席、お座敷14席の店内で、
地元の特選食材をふんだんに使った地産地消のメニューが自慢の居酒屋です。
店主の松橋さんは旅館を営んでいたご両親の影響もあり高校卒業後、調理の専門学校に進学しました。
その後東京の料亭などで働いていましたが、いずれは地元に帰って自分の店を持ちたいという想いもあり、
2009年に居酒屋「彩喰楽酒だい天」をオープンしました。
「彩喰楽酒」の字のごとく、お店のメニューは地元のものをふんだんに使った色どり鮮やかな創作料理と地酒が並び、
店内にはジャズが流れる雰囲気の良いお店で、明るく気さくな店主とお客様で賑わいます。
そんなメニューの中でも特に人気のメニューが「パイカ赤ワイン煮」です。こちらのメニューが生まれた背景には三沢市を愛し、
地元を盛り上げようという人達のストーリーがありました。
東北トップクラスの豚肉生産量を誇りながら、ほとんど捨てられていた食材
パイカとは、豚一頭からわずか500グラムしか取れない豚バラ肉周辺の貴重な軟骨付きあばら部分です。
豚バラの軟骨部分はバラ肉をブロック肉に加工する際にでる捨てられる部分ですが、実はまだ肉がかなり残っていました。
『もったいない、なんとか三沢の名物にできないか』と東北有数の食肉処理施設を持つ市の畜産公社が商品価値に着目し、
2006年にパイカの煮込み料理を発案、三沢市を挙げて普及に努めました。
その結果、「三沢パイカ料理」は、東北トップクラスの豚肉生産量を誇る三沢市ならではのご当地グルメとなりました。
コラーゲンたっぷりの軟骨とそのまわりについている上質なお肉は、
軟骨特有の「コリコリ」食感が煮込むことにより「ぷるぷる・トロトロ・ホロホロ」に変化し、
料理方法もバリエーションが増え、さまざまな美味しさで楽しめるようになりました。
そんな中、松橋さんは「うちは他とは違う特徴を出したい」と思案するのでした。
地元特選食材だけをかけあわせ、三沢市がギュッと詰まったご当地グルメ
他とは違う自分だけのオリジナル商品を作りたいと試行錯誤した結果、「パイカの赤ワイン煮」にたどり着きました。
ただ、赤ワイン煮だからと言って洋風ではありません。
味のベースは砂糖と醤油なので、子供でも食べやすい和風の味付けになっています。
この煮込み料理にもっと三沢らしさをプラスしたいと、使用するすべての野菜を三沢の特産品にしました。
三沢市は冷涼な気候のため根菜に適した自然環境でごぼうやにんにく、人参などの栽培が盛んです。
その中でも出荷量日本一のごぼうは風味が良く、身が引き締まりシャキシャキとした食感で市場でも高く評価されています。
にんにくも「全農あおもり品評会」で最優秀賞を受賞するなど、三沢市は根菜類の宝庫です。
これら三沢産の食材をすべて赤ワインで煮込む事により、豚肉の旨みに根菜の風味が加わり三沢らしい、
三沢そのものがギュッと詰まったご当地グルメに仕上げました。
三沢のご当地グルメ「パイカ」をもっとたくさんの人に知ってもらいたい
居酒屋の営業をこなしながら日中は商品を作るという毎日の中、
製造から包装・販売まで一人でまかなっていたため、生産出来る数量には限りがありました。
しかし、もっとたくさんの人にパイカを知ってもらいたい、三沢市の知名度向上に貢献したい
という想いは日に日に強くなり、更なる商品改良を重ねレトルト化を実現しました。
もともとは冷蔵品だったため、日持ちしないことが難点でしたが、
レトルト化することにより賞味期限を延ばすことができ、さらに常温での保存がきくため、
お土産品としての購入も便利になりました。
これを機会に物産展などの催事参加、道の駅やアンテナショップなどのテナントにも商品を置いてもらうことで、
よりたくさんのお客様に商品を届け、パイカや三沢市の知名度向上や食材を愛情込めて生産している農家さん達の
自慢の特選食材を皆様に味わって頂ければと思います。