商品の生産者
おいしさの秘密は糖度。フルーティな甘さが自慢の越冬にんじん
「え?これが人参?」
さわやかな甘さが自慢の『ひとみ人参 』は、土臭さや苦味が少なく、お子さまにも好評の品種です。
六ヶ所村でひとみ人参の栽培が始まったのは、およそ10年前のこと。当初は、越冬分としてあちこちの農家で栽培されていました。
雪の下に眠るにんじんは、凍結に対抗しようとして細胞内のでんぷんを糖に変え、糖度が高くなっていきます。
ところが、糖度が高いことは大きな魅力であると同時に、栽培・収穫・保存のあらゆる面で管理が難しいという短所も。
そのため、現在では六ヶ所村倉内地区で栽培している農家もわずかとなっています。
若者と連携した農業が地域の未来を拓く
どんな野菜でも、形が不揃いなために、おいしさは変わらないのに捨てられてしまう規格外品があります。
これまで、規格外品は市場に出回ることなく廃棄されたり、加工用として他県に送られたりしていました。
このままでは未来を担う子どもたちは、農業の良い面や可能性を知ることができないばかりか、過酷な現実しか見ることができません。
これを変えるためにも、これからの農業生産者は、規格外品にも価値を見出していくことが重要な役割だと考えています。
自分たちの世代が一生懸命に働き、加工品や新しい分野ではむしろ若者が、農業経験者だけでは思いつかないアイディアを出すことで、
まだまだ地域を活性化できるチャンスはあります。
ひとみ人参を使ったジュースなどの加工品を突破口に、地元のほかの野菜も活路を見出していくことが、地域の過疎化を食い止めるひとつの手立てになるのではないでしょうか。