マコモとは?
歴史から見るマコモ
イネ科の植物“マコモ”は、稲作が渡来する以前から日本全国に分布し、沼や河川、湖などの水辺に自生していたと言われています。マコモの歴史は古く、縄文時代の遺跡からマコモの種子が検出されたことから、縄文人の食糧だったという説もあります。万葉集では「薦枕(こもまくら)」という名称で登場。マコモを束ねて作った枕のこと指し、特に旅寝での即席枕の事を意味しています。また、マコモの新芽(マコモダケ)は食用や、黒く変じたものから黒い顔料を抽出し、お歯黒、眉墨、漆器の顔料などに用いられてきました。では、現在ではどのようにマコモが使われているのでしょうか?実は、全国の神社の祭事には必ずと言ってよいほど、マコモの葉が使用されています。また、お盆の時期には、お供えの敷物や飾りにも使われています。このように昔から日本の伝統、神事、私たちの生活など様々な場面でマコモが用いられていたことがうかがえますね。
マコモをいただく
マコモの根元に出来る新芽が肥大した部分が「マコモダケ」です。
マコモダケは食物繊維やたんぱく質、ビタミン、ミネラルが豊富。
クセがほとんどなく、柔らかなタケノコに似た食感です。下ごしらえなく、そのまま調理ができる優れモノで、さっと茹でたり、グリルで焼いたり、炒め物にも向いているため、中華料理でよく使われています。
自生植物を栽培、生産へ
水辺に自生するマコモ。どこにでも生える雑草のような扱いで、これまでは、食用としてのマコモの新芽(マコモダケ)をスーパーで見かけることはあまりありませんでした。栽培農家が少ないマコモに着目したのが、六景楽市の生産者でもあるベジ工房。縄文食とも言われてきたマコモの栽培を始めるにあたり、マコモの栄養価や生産方法を自ら調べた結果、その成分を余すことなく摂取できる「真菰茶(まこもちゃ)」の加工に辿りついたそうです。完全無農薬で生産・加工した真菰茶は人気の高い商品に成長しています。