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食卓にパイカを 三沢レトルト界の第一人者の挑戦

2023 03.15 Wed

食卓にパイカを 三沢レトルト界の第一人者の挑戦

三沢市

三沢市の名物「パイカ」をご存知ですか?

青森県三沢市の名物「パイカ」。

豚バラ肉周辺にある軟骨の部分がパイカと呼ばれる、一頭から500g程しかとれない希少部位だ。
耳なじみがない方も多いかもしれないが、三沢市ではこのパイカを名物として売り出している。
元々は廃棄されることがほとんどだったパイカをどうにか有効活用できないかと三沢市畜産公社がパイカ鍋をイベントで振舞ったのが始まりだった。
その動きに三沢市内の飲食店が協力して様々なメニューを提供して盛り上げ、パイカは三沢の名物となった。

肋骨を支える軟骨であるパイカはそのまま食べるには硬すぎるため、三沢市では柔らかく煮込んで食べるのが一般的だ。
よく煮込んだパイカは軟骨とは思えないほどトロトロの食感となり、豚肉の旨味が口の中に広がる。

温めるだけで簡単 パイカ料理をレトルトに

合同会社巧房(たくみぼう)代表の及川さんもパイカを使ったメニューで三沢市を盛り上げている。
巧房のメニューの特徴は、ほとんどのメニューがレトルト食品であること。
慣れた人でなければ美味しく調理することが難しいパイカ。
丁寧に下処理を施しレトルト加工することで、誰でも自宅で簡単に本格パイカ料理を味わえるようにした。

「パイカの調理は面倒くさいよ」と及川さんは言う。

豚の軟骨、しかも肋骨を支えるための丈夫な軟骨を食べられるくらいに柔らかくするには膨大な手間と時間がかかる。
さらに豚バラ肉の隣の部位であるパイカには多量の脂がついており、これが調理の際に厄介な存在となる。
美味しく調理するためにはパイカを煮こぼすことで、適度に脂を抜かなければならない。
しっかりと下処理を施したパイカに地元三沢産の食材を添えて、味付けにまでこだわったレシピをレトルト処理。
これで温めるだけで美味しく食べることが出来る、巧房のパイカメニューの完成だ。

さらに嬉しいことに巧房のメニューは種類も豊富。
パイカ丼の素、カレー、餃子、ミートソース、パイカ鍋、様々なメニューを楽しむことができる。
メニューによって軟骨部分の硬さを調節しており、カレーやパイカ丼はトロトロに仕上げ、餃子は歯ごたえが残るようにコリコリに仕上げている。
レトルトといえば簡易的な料理というイメージを持つ人もいるかもしれないが、巧房のレトルトメニューは手間暇をかけてこだわり抜いたメニューだ。

賞味期限も長く、手軽に本格的な三沢名物パイカを味わえることから、巧房の商品はお土産としての人気も高い。

あふれる三沢愛(ときどきスポーツ愛)

インタビューの中で三沢市の魅力をたくさん知ることができた。

インタビューに同席して頂いた奥様と二人で、三沢市のいいところも、もっとこんなふうにしてほしいというところも、楽しそうに語ってくれた。

特に奥様はスポーツの話題となると止まらない。
三沢市出身のプロスポーツ選手や、市内の高校スポーツの話題はもちろん、プロ野球にラグビー、バレー、卓球…知らないことはあるのだろうかというくらいのスポーツの知識を披露していただいた。
及川さんは「おれはそんなに詳しくないから…」と笑顔で謙遜するが、全ての地元ネタ、スポーツネタに合いの手を入れることが出来る知識量はさすがだ。
気さくにインタビューに答えてくれていた及川さんだが、話題が雑談に逸れるとさらに表情が和らぐ。

お二人の地元愛(とスポーツ愛)が溢れるお話は時間を忘れるくらい楽しいものだった。

この地元愛と情熱がメニューにも注がれている。

及川さんご夫婦は巧房とは別に、仕出し・宴会処おいかわというお店を運営している。
現在は新型コロナウイルスの影響でテイクアウトのみとなっているが、「ほっき丼」や「空自空あげ(くうじからあげ)」といった三沢市が独自に取り組んでいるメニューを扱っている。
パイカだけではなく、三沢市特産の素材を使った様々なメニューを提供している。

もっとパイカが家庭の食卓に並ぶように

及川さんが手間暇かけて作り上げたパイカメニューも順風満帆というわけではない。
青森県内外のイベントに参加することもあるが、三沢市近隣以外ではパイカ自体の知名度が低いのだ。
同じ青森県の青森市の展示会に出展したときですら、パイカの説明が書いてあるパネルが必須になるそうだ。
三沢市のグルメ・お土産ものとして根付いてきたパイカも、一般的な知名度は低く、なかなか売れないこともある。

「今は観光客向けのお土産がメインですけど、もっとスーパーで一般の人が買ってくれるような商品を作りたいね。」

現在持っているレトルトの知識や技術、設備を利用して、ご家庭で自由に味付けしたり、簡単にパイカ料理を作れるような商品を開発したい。現在の及川さんの目標だ。
今は巧房の商品を買ってくれる方は観光客の方がほとんど。
地域の食文化にさらに根付いていくためにも、たくさんの人の目に触れて手に取ってもらう商品の開発は不可欠だ。

アイディアはたくさんある。

「レトルトの袋に入ったご飯があったら最高だよね。パイカカレーとかパイカ丼と一緒に温めて食べられるもんね。」

そう言って及川さんは笑った。
レトルト食品が持つ無限の可能性にチャレンジする及川さんは楽しそうだ。
いつの日かレルトパウチから盛りつけたご飯に、一緒に温めたパイカ丼をかけて食べる日がくるかもしれない。

ライターメモ

この日のインタビューは30分から1時間の予定だったが、気がつくと2時間30分ほどお話を伺っていた。ライター加藤もかなりのスポーツ好きであるという自負はあるが、及川さんご夫妻には全く歯が立たずかなり悔しかった。
余談だがライター加藤は青森県ではかなり希少な、プロ野球のオリックスバファローズの大ファン。インタビューに伺った2022年はオリックスが26年ぶりに日本一に輝いたということもあり、お二人から熱く祝福して頂いた。自分が贔屓にしているチーム以外の知識も豊富で、しかも活躍を祝福してくれるお二人は真のスポーツファンだと思う。
個人的な希望だが、いつの日かお二人にはスポーツ酒場を経営してほしい。間違いなくリピーターになってしまう。

後日、記事の内容をご確認頂く際に追加で今オススメの食べ方を教えて頂いた。

「パイカミートソースはスパゲティの他ピザソースとしてもお使い頂けます。ゴロゴロしているパイカを細かく刻んでピザ生地に塗りチーズを載せて焼くだけでパイカピザが出来ます。お好みでタマネギ、ピーマン、トマト等を追加すればなおよし!是非試して頂きたいです。」

美味しいだけではなくアレンジの幅が広いミートソースもぜひ味わって頂きたい。

巧房の製品の取扱店舗は及川さんが経営する仕出し・宴会処おいかわの他、道の駅みさわ「くれ馬パ〜ク」や三沢市の野菜市場といった三沢市内の施設や、六ヶ所村の六旬館、おいらせ町のアグリの里おいらせといった三沢市周辺の施設となっている。お土産だけではなく、ちょっとした贅沢なご飯としてもぜひとも味わって頂きたい。

EDITOR

この記事の作者

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加藤友樹

株式会社ジーアイテック
https://www.gitec.co.jp/
鯵ヶ沢町出身、八戸在住のライター。津軽も南部も知り尽くす、青森県愛好家。
青森県出身にも関わらず、青森県を堪能したいと常に熱い情熱を注ぐ。

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