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小川原湖の新鮮なシラウオを提供したい
みなさんは、「シロウオ」と「シラウオ」は別種だと知っていましたか? 一般的に踊り食いされているのはシロウオ(素魚)で、シラウオ(白魚)は、網にかかっただけで弱ってしまうほど繊細な魚です。 生きている時は透明で光にあたると虹色に光る美しい魚ですが、水揚げ後空気に触れるだけで大半は白くなり死んでしまいます。 東北町が有する小川原湖で獲れるシラウオは全国漁獲量の7割を占め、日本一を誇っている。しかし、繊細な魚であるがゆえ、活魚として流通させるのは非常に難しいと言われています。 そこで「小川原湖の新鮮なシラウオを多くの方に味わってほしい」と立ち上がったのが、東北町で「居酒屋レストラン えび蔵」を営む、蛯名正直さんでした。
不可能を可能に。蛯名さんの挑戦が始まります
シラウオを活かす技術開発に取り組んだきっかけは「地元の特産を活かした町づくりがしたい」という想いから。全国総漁獲量の7割を占める漁獲を誇る小川原湖のシラウオに着目し、さらに価値あるものにできないか・・・と考えた蛯名さん。 その技術を確立するまでには、多くの苦労がありました。 水揚げされた時点で死んでしまうため、生きた状態で手に入れること自体が難しいシラウオ。 まず、生きた状態で手に入れることから始めたが、漁師さんにお願いするもなかなか理解が得られず、相手にしてもらえないこともありました。 また、学生の頃、生物部の部長を務めていた経験を生かし、生きたシラウオが手に入ると生きられそうな環境を作りだすため、水質や温度を管理する水槽を独自の制作、顕微鏡での生態観察など思いつくことは何でも試してみたそうです。
品質に対するたゆまぬ挑戦
蛯名さんは、シラウオに関するさまざまな活動にも精力的に取り組んでいます。 2012年11月には、昭和20年代に絶滅されたとされる東京・隅田川のシラウオを復活させようという『シラウオ復活プロジェクト』に参加。蛯名さん自ら、活シラウオを運搬して放流し、その様子は地元新聞でも大きく取り上げられました。
「将来は、活シラウオを水族館への展示や教材など、さまざまな活用をしていきたい」と話す蛯名さん。
シラウオの主産地である東北町から貴重な活シラウオが全国に広がっていき、知れわたるのもそう遠い日ではないのかもしれません。今後の活躍がとても楽しみです。
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